プロフィール
- JAHA(日本動物病院協会)認定 家庭犬しつけインストラクター
- CCPDT(Certified Council for Professional Dog Trainers)認定 CPDT-KA
四国(香川県)生まれ、四国育ち。結婚のため勤めていた小学校を退職、茨城県に移り住む。
マイホーム購入を機にホームズを飼い始め、トレーニングに目覚める。トレーニングを志す飼い主有志の会Happy Dogs Familyで活動しながら、JAHAインストラクター養成講座受講。
2004年、インストラクターの認定を取得後、動物病院でのしつけ教室、訪問レッスンなどを開始。
2024年、郷里香川県観音寺市にUターン。夫、犬2頭、猫1頭と暮らす。
2025年、地域の動物福祉向上を願ってHappy Dogs’ Garden開設。

子供の頃
私の生家は、とある田舎の町役場の隣にあって、その町役場の駐輪場の片隅には、犬の捕獲用の檻がいくつも置いてありました。
私は、子供の頃から幾度となく、そこから聞こえてくる、じつに物悲しそうな鳴き声を聞いてきました。
たいてい、夜遅くなって聞こえ始めることが多かった。檻にはカギもなく、いつでも誰でも犬を入れられるようになっていたので、人気がなくなってからコッソリ捨てて行く人が多かったのでしょう。
当時、うちにも室内犬が何頭かいたので、彼らの姿を間近に見ながら、一方で捨てられた犬の悲痛な叫びを聞いているのは、とても辛いことでした。
小学生の頃、一大決心をした私は、友達と一緒に、檻に入れられた子犬の救出を試みたことがありました。
近所の使っていない倉庫に子犬たちを保護し、家から箱や毛布を持ち出し、お小遣いで牛乳やパンを買って与えていた・・・。

が、その無謀な救出劇はじきに大人の知るところとなり、こっぴどく叱られたあげく、子犬たちはまた檻に戻されるという、情けなく、後味の悪い結果に終わりました。
トレーニングとの出会い
あの時、助けられなかった子犬たちをはじめ、当時檻に捨てられた犬たちのほとんどが、ミックス=いわゆる雑種、でした。
私が大のミックス好きで、飼うなら極力ミックス!と思っているのには、その頃の記憶が大きく影響しているのかもしれません。
ホームズを飼い始めた時、トレーニングをしよう!と思い立った理由の一つには、「雑種だってトレーニングすれば立派な犬になる!」と証明したかったこともあります。
そして、十数年・・・。
トレーニングを始めた頃の私は、自分がインストラクターになるなど、夢にも思っていませんでした。
ただ自分の犬のために、この子を良い子にしたい、もっと理解したい、もっと通じ合えるようになりたい・・・それだけを思っていた。

ホームズ
その過程で出会ったのが、Happy Dogs Familyであり、JAHAでした。 当時、まだ日本に入ってきたばかりの「学習理論に基づいたしつけ方」は、とてもとても新鮮で、まさに目から鱗!カルチャーショックの連続でした。
人が伝える術を持てば、犬はこんなに多くのことを学習し、いきいきと動くようになり、表情までが変わること。 また、それは、特別な訓練を受けた特別な人にしかできないことではなく、原理を理解して努力さえすれば、普通の飼い主にも十分実現できるのだということを身をもって知った時、私は、この素晴らしい犬たちの可能性を、一人でも多くの人に伝えられたら・・・と思うようになりました。
メッセージ
犬に関して学ぶことについては、ここが頂点という限りなどありません。
また、インストラクターとして学ぶことも、山積しています。
まだまだ発展途上の私に、何ほどのことができるのかと疑問を抱くこともありますが、意思の疎通ができないばかりに、大好きなはずの家族を攻撃しなければならないような、最も悲しい事態に陥ってしまった犬たちを見るにつけ、たとえ微力でも、私にできることをしよう!と思うのです。

犬を飼う方には、どうか、肝に銘じていただきたい。
たとえ小さくても、どんなに可愛く見えても、犬は、必要とあればすぐにでもものを言う武器=牙を持った動物なのだ、と。
けれども、人がその武器を使う必要性さえ感じさせなければ、これほど愛らしく、愉快で、一途に人を信頼してくれる生き物はいません。
犬が牙など使わずに済むように、心から人を信頼できるように、そして、あの檻に入れられる犬がいなくなるように・・・それが私の願いです。
私の犬たちをご紹介!
ホームズ
1994年10月8日生まれ ミックス・♂(去勢済み)
トレーニングを始めるきっかけとなった、記念すべき犬。賢い子になってほしいと願ってホームズと名付けたが、子犬の頃からほとんどイタズラもせず、文字どおりの「おりこうさん」だった。神経質で気難しいところもあったけれど、器用で機敏で、教えたことはすぐ覚え、大きな病気もせず、とことん飼い主孝行なワンコだった。この子がいたから、私はインストラクターになれた。きっと今もどこからか、そっと私たちを見守ってくれていると信じている。ありがとう、ホームズ君。
2009年7月31日没 14歳

ラビ
1996年4月1日生まれ(推定) ミックス・♂(去勢済み)
ホームズの散歩中にトコトコ後をついてきて、そのまま我が家の一員となる。ハスキーや秋田を思わせる真っ白な大型犬で、散歩をすると、よくオジサンたちに「いい犬だなぁ!」と声をかけられた。若い頃は「売られた喧嘩は迷わず買う」鼻息で手を焼いたこともあったけれど、独立心旺盛で好奇心が強い永遠の野生児ラビちんは、じつに味のあるパートナーだった。
写真は得意技の「なになに~?」のポーズ。
2011年7月11日没 15歳

なつめ(なっちゃん)
2004年6月13日生まれ Mダックス・♀(避妊済み)
理由あって2歳で我が家の子になった、東京生まれのお嬢様。 女の子らしい甘え上手の反面、じつは恐ろしく気が強い。小さな体でパワー全開、自分の何倍もの大きさの犬にだって一歩も引かなかった。賢い子でラリーもフリースタイルもお手のものだったが、とくに網膜委縮症で全盲になってからのノーズワークは圧巻!人には未知の、嗅覚の世界を垣間見せてくれた。
2020年11月4日没 16歳

たーこちゃん
九州のペットショップで処分されかかっていたのを見かねて、妹が引き取る。獣医さんには「この子は長生きしない」と言われながら、実家の女王様として長らく君臨した。10歳過ぎてから、父が独居になりお世話が難しくなったため、四国の実家を離れ、 茨城の我が家で暮らす。お姫様扱いの実家と比べて、自分より大きな犬がウロウロし、ルールも厳しい我が家はさぞ大変な環境だっただろうが、14歳で癌に斃れる日まで、じつに逞しく生き抜いた。 その巧みな処世術は、今でも我が家の伝説になっている。
2004年11月没 14歳

ジュジュ
2010年7月1日生まれ(推定) ミックス・♂(去勢済み)
子犬の頃、道端をヨレヨレ歩いているところを知り合いの獣医さんに保護され、 立ち耳&白茶のビジュアルがホームズに似ていたのがご縁で、我が家の一員となる。脚が長く胸が深いハウンド系のビジュアルは、まさにクールビューティー。散歩をすると、「犬種は何ですか?」としょっちゅう尋ねられて、「雑種です」と答えながら、じつはとっても誇らしかった。その容姿とは対照的に、内面的には我が家で一番ヘタレの甘えん坊。てんかん発作に、8歳で発症したウォブラー症候群に…とてもとても手がかかる王子様だが、手のかかる子ほど可愛いというのは本当である。
終戦の日に旅立ってしまった我が家の王子様。「平和の日に旅立つなんて、ジュジュ君らしいね」と、犬友が言った。本当にそうだと思う。零れ落ちてしまった宝物はもう戻らないけれど、平和の日が来るたびに、私は優しいツンデレ王子を思い出すだろう。
ありがとうジュジュ。
2023年8月15日没 14歳

ポン太
2012年2月1日生まれ(推定) ミックス・♂(去勢済み)
神奈川の保健所から危ういところをレスキューされ、縁あって我が家の一員になる。外見はかわいいけど中身はタフで、少々のことには動じない。地震にだって、部屋の真ん中に仁王立ちになって立ち向かおうとする(これはちょっと困りもの)。ラリオビ、ノーズワーク、フリースタイル…呑み込みが早くて器用に何でもこなすが、賢すぎて先読みしたがるのが玉に瑕。
我が家初のアジリティドッグでもある。初試合の日は大雨で、ハンドラーは泥に足を取られて転んでしまったけれど、泥に這いつくばったままスラロームの指示をしたら、ひとりで見事に苦手な障害をこなして、表彰台をゲットした!あの雄姿は永遠に忘れられない。

クロネコやまと
2022年5月1日生まれ(推定)
犬たちの散歩中に草むらから這い出してきた子猫。目の前で溝に落ちてビャービャー鳴くので、仕方なく一時保護のつもりで連れ帰り、結局居つくことに。
拾った時は鼻水で目も鼻もぐちょぐちょ。お世辞にも可愛いとは言えなかったが、見事な黒猫に成長してくれた。犬ならお手のものだが猫を飼うのは初めて。3次元で動き回るやんちゃ坊主の扱いに困ったが、ともかく犬流で育てることにする。
「ドッグトレーナー的猫育て」継続中。

すず(寿々)
2023年3月1日生まれ(推定)
「ジュジュくんにそっくりな子がいるよー!ちょっと怖がりさんだけど」
ジュジュを亡くしてしょげているところに、ジュジュとのご縁を運んできてくれた獣医さんから連絡があった。まさにご縁!そうしてジュジュの名前を継いだワンコは、じつはジュジュとは似ても似つかない、超絶やんちゃな女の子だった。
来歴は不明だけど、野良生活をしていたことがあるのか警戒心が強くて、人でも場所でも何にでも、慣れるのにやたらと時間がかかる!が、一旦慣れたらパワー全開。走るのも速いし、動きも機敏。ジャンプ力も半端なくて、まさにゴムまりのように跳ねまわる筋肉系最強女子。スーパーアジドッグを目指して、ただいま修行中。
